出会い系業界の広告

前回は「出会い系会社の売上」を実際の数字を挙げて書いてみました。


巨額の売上を上げている出会い系が、最もお金をかける「広告」を今回は具体的に書いていきたいと思います。



≪そもそもどんな広告があるの?≫


まずは出会い系が行う広告の種類ですが、中小か大手かによって違いますが、全体的に紙(雑誌等の紙媒体広告)より「Web」の方が根強いのが特徴です。


それぞれの特徴は以下の通りです。


[紙]
…アダルト/ギャンブル/ゴシック系雑誌をメインに、近年、ファッション雑誌等も多く、以前は新聞等も人気があった。
出稿(広告掲載)するつど、固定費でいくら、という形で発生する為、大手以外は好まない。
しかし、女性課金を行うサイトは割と好んで掲載を行っている。

[Web]
…広告代理店やアフィリエイトに依頼したり、無料サイトを検索エンジンの広告スポンサーに掲載したりするのがメイン。
1人登録したらいくら(アフィリ課金)という換算で依頼がかけやすい為、中小・大手問わず人気がある。


その他、地方発祥なのに大手である「ハッピーメール」や「PCMAX」なんかは、ティッシュ配り、宣伝カー広告などもやったりしています。



≪紙は見たらわかるけど、Webはあんまり区別がつかないけど?≫


紙は、マンガ仕様だったり、「彼女出来ました!」とコメントのあるモザイク写真だったりが主流で、雑誌をよく見る人は、簡単に出会い系の広告だとわかると思います。


しかしWebは多種多様で、大きく分けると、

スパム誘導
媒体誘導
キャラ誘導
広告誘導
その他誘導

とあるので、一つずつ書いていきたいと思います。


[スパム誘導]
…アドレスを仕入れて、スパムメールを飛ばしてサイトに誘導する方法。
ダイレクトにクライアントサイトに誘導する方法もあれば、媒体へ誘導してそこからクライアントサイトに誘導する方法もある。

例:ここなら出逢えたオススメサイト!⇒http://…


[媒体誘導]
…少なくとも以下のようなものは誘導用媒体(※1)といえます。

★サイト系
無料で使える出会い系サイト(無料サイト参照)
出会い系サイト・サクラ報告
サイトランキング

★個人HP/ブログ系
出逢えたサイト一覧
出逢えた実体験紹介
出逢えた実体験日記

その他、色々ありますが、出会い系サイトについて書かれたサイトは99%が誘導用媒体(※1)です。

例:昨日セ○レが出来ました。登録が思ったより簡単で、メールを始めてアドレス交換、そのままホテルへ…このサイトです。http://…

(※1)誘導用媒体…出会い系・広告業界用語。
ユーザをサイトに誘導する為の媒体という意味で、広告用のWebページを指す。
媒体をページ、クッション、クッションページなどと呼ぶ。


[キャラ誘導]
Mixiやモバゲー、グリーなどは勿論、前略プロフやブログ系で一般人になりすまし、直接他サイトへ誘導する方法です。
メールする機能があれば、テンプレ(※2)を作成し送りまくったり、コメントをしまくったりするのが代表的です。

例:初めまして、登録したばかりで友達いません、仲良くして下さい。こっちに写メとアドレス載せてるので。http://…

(※2)テンプレ…出会い系・広告業界用語。
テンプレートの略称で、一定の対象に同一文章を大量に配信・書き込みする為に作成する文章。


[広告誘導]
検索エンジンの広告スポンサーに掲載したり、中には公式コンテンツになっているものもある。

例:google検索結果最上部に「広告スポンサー:即日近所で出逢える18禁」


[その他誘導]
…他人のコメントや、Yahooトップページの知恵袋、その他あらゆるところにスパムコメントを行ったり、CSVの交換を行って、強制登録かけたりする方法。



≪こんなにあるとどれが本物かわからないけど?≫


はっきり言って素人が判別することは不可能ですが、「せめて、本当の感想と、お金を稼ぐ目的で書いた嘘情報とを判別したい」のであれば、リンクのURLを確認する癖をつけて下さい。


アフィリエイトは、広告ページを作る際に、そのサイトから何人クライアントへ集客出来たかを集計する為、URLにちょっとした方法をクライアントから受け取っています。


例としていくつか挙げるので、ポインタを合わせた時、URLの表示に注目して下さい。

例:
http://***.jp/id=○○○
http://***.jp/a○○○○○
http://***.jp/code=○○○

ブログサービスなどでは「http://***.jp/yuya9099」のように、「大元のサイトURL」+「個人アカウント」で構成されていますが、通常サイトのURLは「http://***.***/」か「http://***.***/index.html(php,pl,他)」のみで大体表示されます。

なので、上記のURL+何かがついていると、アフィリエイトの可能性が高くなります。


アフィリエイトが流行するなど、Webは個人でもやり方次第では生計が立てられる可能性を秘めています。


なので当然、ほとんどが広告であり、実態が理想やイメージと異なることは少なくありません。


クライアントへ集客するのが広告屋の仕事であって、本来の姿を伝えるのが目的ではない為、ユーザからすれば不親切極まりないのが現状です。



≪てかそんなに広告って儲かるの?≫


前回のテーマでも書いた通り、こと出会い系だけでも巨額の利益があり、そのうち最も割合が高いのが広告です。


つまり、広告を頼まれる側には沢山のお金が流れているので、儲かるのは必然と言えます。


大抵、1人集客するにあたり支払われる目安は

出会い系:1000〜3000円/人
チャット:800〜2000円/人
アダルト動画:500〜1000円/人

のようになっており、出会い系が最も高い報酬である場合が多いです。


また、雑誌の投稿は1回につき30万未満程度かかりますが、300人集客できれば上記と変わらない広告客単価で集客できるといえます。


つまり1日に10人でも毎日集客できるなら、毎月30万の収益を得ることが出来ます。


だからこそ、クライアントがサクラだらけの詐欺サイトであれなかれ、広告する側はお構いナシに誇大表現や虚偽表示を行うわけです。



≪じゃあどうやって本当に逢えるサイトとかって見分けるの?≫


ユーザにとって、これが最たるテーマだと思いますが、上記を見ればわかる通り、Webで検索しても、雑誌に紹介が載っていても、素人が判別することはかなり難しいでしょう。


ちょっと専門的な話になりすぎた部分もあるので、次回のテーマからユーザ視点に戻して書いていきたいと思います☆彡



次回のテーマ:『リアルな出会いは実現できるのか』